家の購入といえば住宅ローンで購入して一国一城の主という言葉があります。
しかし、住宅ローンで購入した家はローンを払い終えるまでは実質自分のものではないという仕組みになっていることをご存知でしょうか?
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住宅ローンで家を買うと抵当権がついている
住宅ローンで家やマンションを購入した場合、抵当権というものがついてきます。
抵当権とは?
抵当権とは、あなたかが借りた住宅ローンを払えなくなったら優先的に家や土地を取り上げますよというものです。
持ち家の多くは第一抵当=銀行
抵当権に優先順位がついていて、第一抵当、第二抵当となります。
もちろん第一抵当権を持つところが優先的にお金やモノを得る権利を持ちます。
そして、住宅ローン契約とほぼ同時にその第一抵当には住宅ローンを借り入れた銀行がはいります。
あなたの持家は実は銀行の持ち物?
あなたが住宅ローンの返済を2ヶ月以上滞らせた場合は銀行は簡単に家を差し押さえることができます。
銀行側からすると「登記上の持ち主はあなたにしてあげるよ。でも本当は俺たちはお金を貸してるんだから本当は俺たちの持ち物だからな・・・」という感覚ということになります。
銀行は住宅ローンにリスクを持たない
銀行は住宅ローンを組む際に保証協会というものをつけます。
住宅ローンの審査とは実際は銀行ではなく、保証協会が行っていることがほとんどなのです。
そして、住宅ローンの返済不能となったときは銀行は保証協会から貸したお金をもらうので、銀行は実質リスクなしで住宅ローンの融資していることになるのです。
住宅ローン返済後は持家は資産になるが・・・
賃貸アパートよりも家の購入が日本で良いイメージを持つ理由は住宅ローン返済完了後はご自身の資産になるからです。
しかし・・・住宅購入後の総支払額を計算したことはありますか??
住宅ローンで3,000万円借入をしたときの総返済額
住宅ローンで3,000万円を2年固定金利1%で借入した場合の総返済額は以下のようになります
借入額 :3,000万円
金利 :1%(2年固定金利)
返済期間 :35年
ボーナス返済:なし
総返済額 :35,567,998円(月々返済額84,686円)
なんと金利分で約550万円払うことになるのです。
また、多くの銀行が2年固定金利を最安金利で提示していますので、2年毎に数千円~1万円ほどの手数料、固定資産税、火災保険料、修繕費などをあわせると、35年間での総支払額は約4,500万円~6,000万円ほどになります。
35年後に手に入った家はボロボロ・・・
さらに35年後に住宅ローンを完済してはれて家は本物のあなたの持家になりました。
しかし・・・35年前に建てた家は修繕・リフォームなしではとても住めるものではないでしょう・・・
35年後にあなたのものになる家はすでにボロボロの古民家となるのです。
まとめ
住宅ローン返済完了までは実質家は銀行や保証協会の持ち物なのです。
さらに、住宅ローンの返済を完了したのちに手に入る家はボロボロの古民家・・・
こう聞くと家の購入の魅力が薄れてしまいますが、実は家や土地を買うという文化自体がそこまで古い文化ではないという事実も多くの人々が知らないことなのです。
夢のマイホームは人生のゴールというキャッチフレーズ自体、国、大手企業、銀行の一体となった国策なのです。
詳しくは別途記事にしていこうと思います。